管理組織の整備-09-

人材採用,株式上場

経理の人材について

【管理組織の整備】

- 荻野- ただ、先ほどの『管理に関する社長の意識』に戻ってしまいますが、早いうちから有望な若手を入れて時間とコストを掛けて育てて行くという意識は、営業や開発などにはあっても、管理に対してはあまり無く、結局間際になって高い報酬で当たり外れもある経験者を雇うことになってしまうというパターンが多いと思うのですが。

- 石割- 税務申告という意味では、ずっとアウトソーシングしていても構いませんが、管理会計をやる必要性が出てくるレベルになったならば、内製化しないとダメだと思います。管理会計は部分的にアウトソーシングしたとしても、全てもしくはコア部分を外部に委ねてしまってはダメです。

- 荻野- 会議や打合せに、会計事務所が頻繁に出席しないと前に進まなくなってしまいますものね。

- 石割- ですから、その人(管理の人材)を入れてもその分だけ利益やキャッシュフローの増分があると思えば良いと思います。その人材を入れても長期的には、会社の成長が増すという事であれば。私のクライアントでも、管理部を一気に入れた時期に業績が悪化した会社がありますけれども、今はかえって業績が伸びていますから。なので、あの優秀なメンバーを入れた時期が、あの会社の節目だったのだろうと思います。

- 荻野- 業績が悪化した時、社長はどうでしたか?

- 石割- ブレは無かったですよ。でも、苦しかったと思いますよ。やはり販菅費が増加して、そこで業績がいきなり"ガクッ"って落ちてしまいましたから。ただ、監査法人の監査を受けて(高額の報酬を払って)IPOを目指すという事はそう言うことじゃないですか。

- 荻野- 同じ事ですね。

- 石割- でも、その後は組織体になったという感じがしますよ。それまで『文鎮型』と言うか『ワントップ型』の様だったのが、管理・経営企画に関することは任せられる人ができたことで、その分社長が内部管理面で考えることが減って、将来のビジョンや会社の方向性などの社長がやるべきことに集中できるようになりましたので。

- 荻野- 『ワントップ型』の場合、社長が業務的(定型的)意思決定に忙殺されることによって、社長が本来優先的にやるべき、将来の企業経営に大切な戦略的意思決定(方向性や枠組み)が後回しになってしまうことが多々あります。しかし、人材を強化し組織を整備した事によって、社長が戦略的意思決定に集中できるということですね。

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- 石割- ええ。やはり数字の深い分析とかをして行くようにならなければ、成長して行けないでしょうし。そのためには権限委譲や組織強化が必要になって来ます。まーただ、管理に人材を入れ費用を掛けるためには、会社がそれ相応の成長をしていなければ、利益がなければ難しいですが。

- 荻野- 管理が異様にデカイ、頭でっかちの組織では、それを支える体が耐えられず倒れちゃいますからね。

- 石割- そうですね。ですから、ここは社長の重要な意思決定になります。成長前に身を削ることになるかもしれません。

【社長自身も成長】

- 石割- でも、人を入れただけでは組織は回りません。社長自身も成長して行く必要があります。社長自身が待っているだけじゃなく『この数字何なの?』『あの売上は今月入金されるのでは?』と、突っ込み入れられるくらいでないと。単に人を採用しただけではダメだと思います。

- 荻野- 経理データを作っている側にしても、決算書類を渡して興味無さそうに受け取られるよりも、鋭い突っ込みでもされれば、やりがいも出てきますし、緊張感も出てきますからね。

- 石割- そういう突っ込みができる社長と言うのは、本当の意味で数値が分かっている方だと思います。で、その数値が分かるためには、日々の経営活動や販売活動についてあるべきイメージを持っていることが必要です。そのイメージと決算数値が食い違うから突っ込みができる訳ですから。ノープランでは『へェ~こんなもの』で終わっちゃいます。

- 荻野- 自分に何かしらの『ものさし』を持っているからこそ、比較が出来、指摘ができるわけですからね。

- 石割- 実際、数値のイメージをしっかり持っている社長というのは会社の業績が良いですし。うちのクライアントを見ていても。やはり、皆さん決算数値を読めますから。

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