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株式上場のデメリット-12-

上場のデメリット,MBO

株式上場のデメリット

【株式上場のデメリットとは】

- 荻野 - 元監査法人、元証券会社と株式上場に携わり、IPOを知り尽くしているAさんですが、最近はIPOに懐疑的な意見を話されますが、どのような要因でそう思われるのでしょうか?

- A氏 - 株式公開に関するサイトを運営されている方を目の前に言い難いですが。(笑)

- 荻野 - 日本中のIPO業界に関る人を敵に回すかもしれませんが。(笑) お願いします。

- A氏 - 一般に言われている事でもありますが、監査で言えば四半期リリースになって、内部統制の報告書も作らないといけない。担当は四半期を連結で作って内部統制を整備しなければいけないが、その割りに調達はあまり出来なくて、IRやらないと駄目だとかで、上場後は乗っ取り可能性が出てくるのでその対策をしなければならい。『コスト・業務の増加・調達資金の減少・敵対的買収』とどれをとっても大きく、最近それが輪を掛けて大きくなっていますよね。

- 荻野 - それに最近は、メディアがやたら『コンプライアンス・コンプライアンス』と、不祥事ひとつで会社を潰すほど叩きまくり、上場企業となるとその標的になり易いですからね。

- A氏 - ええ。ホント『IPOって何か良いことあるの?』と思います。最近IPO少ないですよね?

- 荻野 - 8月までで、10社だけですね。

- A氏 - 異常ですよね。

- 荻野 - 先日、東証の上場企業数をグラフにしたのですが、1990以降ずっと一貫して上場企業数は増え続けてきたのですが、2006年の2,416社をピークに2007年が2,414、社2008年が2,389社と右肩下がりに転じ、今年は更に輪を掛けて現象しそうです。IPOが少ないのもありますが、MBOなどの非上場化の案件が多いのも原因になっています。

 

- A氏 - そうですね。先ず、普通のオーナー会社で上場するのがステータスのような場合は、上場維持コストが高くて止めるというMBOのパターンです。後、多くの子会社を上場させている会社がありますが、そういう会社はコスト高や株価の安値もあり100%子会社にして非上場化するパターンがありますね。今それが、トレンドです。

- 荻野 - 先日、日立が子会社5社を完全子会社化して、上場を廃止するというニュースがありましたね。

- A氏 - ええ。ある意味、そんなこと(子会社上場)やっている日本だけなのです。アメリカですと、あまり無いですから。基本的に上のホールディングカンパニーが上場していて、あとは非上場でやっているというパターンが多いのです。日本は子会社をどんどん上場させて、資金調達していますが。

- 荻野 - 錬金術みたいに。

- A氏 - はい。IPOって二つあって、ベンチャーで頑張って業績を伸ばしてきた人が上場するパターンと、大きな一部上場企業が子会社を上場させるパターンがあるのですが、証券会社にとっては、後者の方がファイナンスの規模が大きく手数料が沢山入りますから、そっちの方が有りがたいのです。ロットがデカイですから。

- 荻野 - なるほど。

- A氏 - よく『今年の大型案件』なんてありますが、野〇・大〇証券は、案件数は少なくても金額ベースになるとシェアが大きくなりますし、もっと言えば外資系の証券会社は大きな案件しかやりません。町のベンチャーに付き合ってくれませんので。

- 荻野 - 同じ事やるなら、大きな案件でどかっと貰える方がいいですよね。寧ろベンチャーのIPOの方が手間かかりそうだし。

- A氏 - 今後は、子会社関連のIPOは減って、既存の上場子会社の非上場化は増えて行くかもしれませんね。

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