直前期の利益計画-09-

上場審査,利益計画

公開引受担当の目

【直前期の利益計画】

- A氏 - 足元の月次の業績は非常に重要になってきます。

- 荻野 - それは?

- A氏 - 株価が欲しいと、業績予想って高めに出したいじゃないですか、当期利益のPERの何倍って話になりますから。でも、審査はどちらかと言うと経常利益を注目しますので、その時に(審査が降りる)ギリギリになってくると予算の進捗度合いを見てきます。先程言ったように予算の進捗度で最後の最後で揉めたりすることは少なく有りませんので、保守的に計画を作るほうが良いと思います。

- 荻野 - 言い方を換えれば、株価を抑えると。

- A氏 - ええ。で、夢は今期じゃなくて、来年以降に語った方が良いです右肩上がりのシナリオは必要ですが、申請期からジャンプアップするシナリオにすると、計画に振り回されて、挙句の果てに上場延期なんて事に成りかねないですから。。『チョット低空でその後花開くぞ』と言うくらいが理想のシナリオだと思います。

- 荻野 - 実際は、強気の社長が多いですが。(笑)

- A氏 - (笑) 目先でお金が欲しいから、どうしても強気で利益計画を作りがちになりますよね。ただ、IPOってそんなにお金取れないですよ。多額の資金調達だけが目的でしたら、IPOはしない方がいいです。私が、サラでアドバイスをするなら本当にそう言います。会社の信用度上げるとか、良い人材を採用したいというのが目的ならば、先ずは安全な船出をすることを重視した方が得策です。二頭を追うと難しくなります。

- 荻野 - そうですね。

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- A氏 - 『折角、自分の株売るのだから』となるのは分かるんですけど。でも下方修正して初値割れにでもなってしまうと、見放されちゃったりしますし。それより『お宅の株買ってすごい儲けましたよ』って言ってくれる人が沢山いる方が幸せじゃないですか。

- 荻野 - ええ。いきなり下方修正とかすると、会社のIR担当も大変ですよね。電話でのクレームとか。

- A氏 - ええ。でもなかなかそう言う、博愛主義的な人は少ないのも事実ですが。(笑)

【項目における審査の着眼点】

- A氏 - 各準備項目における審査の着眼点をあげれば、先程も言いましたが、予算がボトムアップで作られていて、月次決算を毎月翌10日程度までに仕上げ、タイムリーに改善策を検討されるシステムが構築されているかと言う点、内部監査の独立性は確保されていているかと言う点、片手間にやっていませんよね、専任でやっていますよねと。あと、業務フロー作るじゃないですか。

- 荻野 - 産能大式のですね?

- A氏 - ええ、これはお金が、一人の判断だけで出て行かないようになっているかと言う点です。突き詰めると、これだけですよね。そこに即したサンプル帳票を持っていって、説明することになるのですが、そんなに大変な事ではないです。この図を作るのは大変な作業になりますが、審査と言う意味では難しくはないです。

- 荻野 - なるほど。

- A氏 - それと、役員関係や関係会社との取引を問われることもありますので、極力そういう取引は早めに止めるか、100%子会社にするなどの対策が必要になります。

- 荻野 - 審査の時点になって、その辺を問われても遅いですからね。

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