資本政策,事業計画
資本政策
【資本政策は資金計画と株主構成が主なテーマ】
- 荻野 - 次に、資本政策について伺わせて頂きます。先ず、資本政策の概要などお教え下さい。
- 山口 - はい。資本政策は資金計画と株主構成が主なテーマになります。資本政策がいい加減ですと、仮に上場してもキャピタルゲインも十分に得られない可能性もありますし、逆に自分ばかり得しようとすると、VC(ベンチャーキャピタル)が入って来ないということもあります。
【事業計画と月次決算の関連性】
- 荻野 - 事業計画と月次決算の関連性という点では如何でしょう?
- 山口 - 上場を前提とした資本政策を考える場合、上場時における株価から逆算して考えるのが普通のやり方です。上場時の株価を考える際に用いる方法が、上場直前期における自己資本や当期純利益に対する株価の倍率です。したがって、事業計画上の上場直前年度の自己資本の金額や利益の金額というものが重要になります。
- 荻野 - わかりました。
- 山口 - で、月次決算はどう絡んでくるかと言えば、その事業計画を達成できているかをチェックするために月次決算が必要になってきます。時々事業計画なしで資本政策ばかり考えている人もいるのですが、それは意味が無いので早く辞めて頂きたいですね。(笑)
- 荻野 - 「捕らぬ狸の皮算用」と言いますか、自分のキャピタルゲインのことをばかり考えている人ですね。(笑)
- 山口 - ええ。キャピタルゲインの話ばかりしているのですが、「そのキャピタルゲインは、事業計画の利益が達成されて初めて実現されるんですよ」と、鬱陶しがられるかもしれませんが、言いたいところですね。事業計画と資本政策は車の両輪みたいなものと早く理解して頂けると途中で捏ね繰り回すことも少なくなりますから、成功する確率も高くなると思います。
- 荻野 - では、証券会社・VCとの利害関係については如何でしょうか?
- 山口 - 証券会社やVCとオーナー経営者とは基本的に利害が相反しますから、100%オーナーの側に立って考えてくれる人が居たほうが良いと思うのです。証券会社は証券会社で利害が有り、市場に出す株数や株価の問題もあります。VCはVCで自分達のエクジットする時に得られるキャピタルゲインの事を考えています。これらの人達はオーナーと利害が反する人たちばかりなので、その辺りを熟知し非現実的なことを言わない人間を入れるのが良いと思います。
- 荻野 - そうですね。
- 山口 - VCが作ってくる資本政策をそのまま受けて崩壊してしまったケースを見たことがありますし。客観的な立場で、かつオーナー経営者の利益になるようにアドバイスできる人がいるというのは、重要だと思います。資本政策に直接的な利害関係がある人の言うことは、たとえその人がその会社の為と思って意見してくれていても疑心暗鬼になってしまいますからね。
