予算制度の必要性-12-

CVP分析,予算制度

予算制度とCVP分析

【予実を行い目標値とのギャップを確認】

- 荻野 - 次に予算制度について伺います。先ず、予算制度の必要性について教えて下さい。

- 山口 - 上場に向けて予算は非常に重要になります。それぞれの市場で達成しなければいけない数字というのが出てきますので、毎月予実を行い目標値とのギャップを確認することは必要になります。

- 荻野 - ギャップの確認の為には行動実績のデータが必要となりますので、それには月次が不可欠となりますから、先程の月次決算はここに繋がって来ると。

- 山口 - そうですね。そういう意味で「中身のある月次決算」は必要になります。

【「CVP分析」的な予算策定は止めた方が良い】

- 荻野 - 予算策定については如何でしょう?

- 山口 - 予算策定という事で言いますと、今、中小企業でも会計事務所主導でCVP分析を利用した経営計画書を作ることを推進していますよね。これもまたちょっと「厭だなぁ」って気になっていまして(笑)。 経営計画書も予算も作ることは悪いことではないのですが、所謂「CVP分析」的な予算を策定しても分析のやり様が無いので、本気の経営者の方は止めた方が良いのではと。

- 荻野 - と言いますと?

- 山口 - CVPで予算を作るとそこで出てくる予算値は単なる数字の塊じゃあないですか?そうすると、分析のやり様が無いと思うのです。また月次のところの話に戻ってしまいますが、この方法の場合、予実に差異が出た後の、次のアクションに何をすべきなのかが分からないのです。予算も実績の様にどの取引先にいくら払うという様になっていないと、単に予算より上か下かの議論にしかならないのです。現実の経営は、例えば、「費用が予算を上回ったら減らせばいい」という単純なものではないと思うのです。「そこを減らしたら、売上げも減っちゃいますよ」という目配せが必要なのです。

- 荻野 - そうですね。

- 山口 - 固変分解して予算を作るというのは、上場も何も考えていない会社の「なんちゃって予算」としては「無いよりあった方が良い」のですが、上場を目指している会社がそれをやっていたら「作っても無駄ですよ」と提唱させて頂いています。事後の分析ができる裏付けのある予算でなければ何も役に立ちませんから。

cvp分析,予算制度

 

- 荻野 - ん~ それは例えば、来期予算は売上げ10%UPとした場合、変動費は比例して増えますので10%UPとなりますが、それは単に比例的に増えただけであって明細がありませんから、差異分析してコストが予算オーバーしたとしても、「いったいどこの支払いが増えたのか・原因は何なのか・何を改善すればよいのか」かが全く分からず、アクションの起こしようが無いということでしょうか?

- 山口 - そうです。コストドライバーまで分析できないと単なる数字遊びで、やっても意味がありません。

- 荻野 - 確かにそうですね。

 

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